2021/06/17

「松永圭太×橋本健史 展」13日目終了しました!


「松永圭太×橋本健史 展」13日目終了しました!

本展に出されている2種類の茶碗、「Cave 403」と「頭陀寺の碗」は見た目は大きく異なりますが、
実は同じ403architecture[dajiba]設計の「頭陀寺の壁」の図面が焼き付けられています。
本来、転写シートという技術はロゴやキャラクターなどの図柄を大量に同じように再現するためのものなのですが、
今回の松永さんの使い方は、素地の土の色や質感によって焼き付けられ方が変化し、
そのことがそれぞれの違いを強調するという逆転の発想によるものです。

右の作品は比較的綺麗に定着しているので微細なヒビや割れが目立つようになる一方、
左は元の図面が大きく歪められてもはや別のパターンのように見えています。
今ある技術を独自の視点で読み替えて転用するのは、極めて現代的な姿勢ではないかと思います。

松永圭太×橋本健史 展
2021.6.5(土) - 6.20(日)
13:00-18:00
会期中無休

ceramic art × architecture

陶芸家・松永圭太と建築家・橋本健史(403architecture[dajiba])のコラボレーションによる展覧会を開催いたします。
松永は学生時代に建築を学んだのち、陶芸の道に進みました。
その制作プロセスにおいて常に対象を客観的に捉えようとする態度には、建築的な視点が多分に含まれています。
一方橋本は、403architecture[dajiba]の一員として、既存の枠組を読み替えることで、
スケールにこだわらず多様な建築的プロジェクトを手掛けてきました。
今回の展示は、異なる分野で活動する同世代の両者が出会うことで、
あらかじめ想像できないような化学反応を期待して企画しました。

表面的なコラボレーションに陥らないために、長い期間で対話を重ねながらさまざまな可能性を模索してきました。
その結果として生まれたアウトプットは、明確な役割を分けることなく、
両者の要素が複雑に入り混じったこれまでにない作品となっております。

それぞれの分野での更なる活躍が期待される二人の、垣根を飛び越えた協同作業の成果をぜひご高覧ください。

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