こちらのオブジェもまた今回はじめて発表するシリーズです。
「circulation」と名づけられた作品は、建材として利用された形跡のある流木に変塗を施して制作されたものです。
元のアイデアは東日本大震災発生当時に学生として東北にいた高橋さんが、
ボランティアに参加して小学校でガラス片などを拾ったりしているときに
自分の制作物もいつそういった目に合うかもわからないというモノの儚さを感じたところから始まっています。
流木という風化してしまったものに価値を見出す市場がある中で、
それに対して漆という失われつつある文化によって新たな価値をつけることで再び姿を変え、
自然と人間の手を行き来しながら最終的に土に還っていくという一連のプロセスをイメージして
「循環」を意味するこのタイトルがつけられています。
ベースとなる流木のかたちが時間の流れを感じさせつつ、漆によって一時的にその流れが固定化され、
視覚的にそれまでの経年変化が顕在化されることで、モノが辿ってきた移ろいに想いを馳せる作品となっています。
高橋悠眞・靏林舞美 "web" exhibition
2020.7.4(土) - 8.2(日)
※オンラインのみでの開催となります。
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