2016/10/05
林茂樹展「Entertainment Ceramics vol.4」5日目終了しました!
林茂樹展「Entertainment Ceramics vol.4」5日目終了しました!
今日もそれほど天気が崩れることなく、この時期としては暑い1日でした。
本展では、「mini Q.P」を10体まとめて展示しています。
型を用いて制作されているため全て同じように作られているはずなのですが、
不思議なもので角度や光の当たり方によってひとつひとつ違った表情をしているように見えます。
元の作品「Q.P」は2006年に発表されましたが、それをスケールダウンさせて
さらに今の感覚でフォルムが修正され、クオリティを増しています。
林さんが一貫して行なっている、石膏型に泥しょうを流し込んで成形する「鋳込み」技法は、
本来同じものを早くたくさん生産するためのものでした。
林さんはそれをきれいなフォルムを作り出すために採用していますが、
この作品の制作においては、今一度この技法の元の意味を問い直す意味も込めて、
これまでで初めて他の人の手を介在させています。
エディションをこれまでよりも多く設定し、作品の価格を下げるということと同時に、
美濃という土地におけるやきものの技術の高さを改めて認識させるという意義もあります。
もちろん個人の試みでできる範囲というのは限られますが、
一時期に比べると斜陽産業と化しているやきもの業界に対して、
これまでとは違う方向性を考える上で示唆的な部分があるのではないでしょうか。
さて、会期も半分を終えました。
このあたりで林さんの作品をまとめて観ていただける機会はなかなかないので、
ご興味のある方はぜひとも足をお運びください!
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