2012/05/07

愛知県立芸術大学 / 吉村順三

Aichi Prefectural University of Fine Arts and Music / Junzo YOSHIMURA
















友人が遊びに来てくれたので、ちょっと建築ツアーをしてきました。
まずは愛知県立芸術大学。
最初に目を引くのはなんといってもピロティで高く持ち上げられた細長い講義棟。
アプローチから上がっていくとまずこの建物が迎え入れてくれるのですが、
ピロティとはいえヒロイックに屹立するというよりも、
大らかさを感じさせる建物です。
それは細やかな設計の賜物だと思います。
他にも音楽堂をはじめそれぞれが特徴を与えられながらランドスケープの中に
ゆったりと配置されている様は、独特の空気感をつくり出しています。
そして打ち放しコンクリートの時間によって得られた表情が、より厚みをもたせているように思います。
いつ来ても違った表情を見せてくれ、新たな発見があります。
そんな建物はなかなかありません。

一時期この校舎を建て替えるという話もあったみたいですが幸い保存が決定されたようでよかったです。
たしかに古くなるにつれて機能的な問題が生じることもあるでしょうが、
今の空気感をつくりだすのはとてつもなく難しいと思いますし、
ぜひともうまく使い続けていって欲しいなと思います。

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