2012/10/08

音の家 “void-inflection TAJIMI version” / evala













先週土曜日に多治見駅前のながせ通りにサウンドアーティストevalaさんによる「音の家」がオープンしました!
これは元は酒屋さんだった空家の中にevalaさんが多治見のまちで録ってきた音を流すというもの。
スピーカーはsonihouseの鶴林さんがひとつひとつ手作りしたもので、音が立体的に響いて本当にすばらしい。
商店街の中にある、当初は取り壊しが予定されていた古い建物に、
どこかでなにげなく聴いていたような音が響きわたっているのですが、
自分の居る場所によって聴こえ方が全然ちがってとてもおもしろいです。

こういった建物はちょっと前であればそのへんに当たり前にあったなんでもないようなものなのですが、
今では周りの多くが新しい建物になり、どんどん少なくなっていっています。
そんな中で放っておくとこういったものは失われていってしまうようなものをこうやって見つけてきて、
そこにある空気感を注意深く生かしながら音によって新たな空間に生まれ変わっています。
パッと聴いただけではわからないような繊細なものですが、
耳をすませてじっとその空間にいると、だんだん音の質感を身体で感じることができるようになってきます。
この音はまぎれもなくここでこそ聴かれるべきものであって、
音源として取り出してどこか別の場所で聴いても一番肝心なものが抜け落ちて
まったく価値が変わってきてしまうと思います。

今回このようなすばらしいインスタレーションが多治見で実現されたということに素直に感動してしまいました。
evalaさん、sonihouseの鶴林さん、音響の加藤さん、
そして多治見で彼らを支えたみなさま本当におつかれさまでした!
このインスタレーションは今月21日までやっているそうなので、
都合のつく方はぜひ足を運んでみてください!



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